見ろ!水虫 がゴミのようだ!


東雲です。  今回も各分野別で出題されやすいものをご紹介します。 ※内科学会が公開している範囲での分析なので、隠れた出題傾向があるのかもしれません。当ブログをアテにしていただいている受験者の先生方からの試験後の苦情は一切受け付けません。どうか気軽にご参照ください。  試験範囲は?消化器(消化管、肝胆膵)、?循環器、?代謝・内分泌、?呼吸器、?腎臓、?神経、?血液、?アレルギー・膠原病、?感染症、?救急・総合診療・その他‥と10個に分類できます。  今回は?感染症です。どうぞ~。 ********************************** 【グラム染色】 何らかの感染症で入院するってケースが一番多いので、感染症に対する検査や治療は勉強しておかないと仕事になりません。感染症治療において重要なのは「どの臓器に何が感染しているか?」ということを明らかにすることで、それに応じて薬剤の選択などが決定されます。 検査としては細菌そのものの姿を顕微鏡で確認するのですが、例えば痰や尿などをそのままスライドガラスに乗せて顕微鏡で見たってなにもわかりません。そこで行うのがグラム染色法であり、特殊な染色液で処理すると細菌の性質に応じて菌が青色か赤色に変化し、その形もはっきりみることができます。 出題内容としては症例問題のなかでグラム染色された菌体の写真を載せているものもあれば、写真だけで「これは何の菌か?」と問うシンプルなものもありました。頻出なのは肺炎球菌(グラム陽性双球菌)、大腸菌(グラム陰性桿菌)、黄色ブドウ球菌(グラム陽性球菌)など、臨床現場でよく遭遇するものばかりなので、基本的なものを頭に叩き込んでおきましょう。 さらに、細菌によって抗菌薬を選択しますが、ここ最近問題になっている薬剤耐性菌も問題として多くみられました。どのような菌がどのような薬剤に耐性をもっているかは覚えておきましょう。「肺炎球菌とマイコプラズマはほぼマクロライド耐性菌」というのは丸暗記フレーズです。臨床現場で遭遇しがちな厄介なMRSA(薬剤耐性をもつ黄色ブドウ球菌)は中心静脈栄養などのデバイス感染を起こしたときに必ず想定し、バンコマイシンなどの抗MRSA薬投与をお忘れなく。 ********************************** 【リケッチア感染症】 一般の方には聞きなれない名前ですが、要するにダニからの感染症です。なぜだか出題数が多かったです。とくに症例問題では「山野に行った後に発熱をきたして、皮疹ができた」となればほぼリケッチアです。 出題されるのはマダニに噛まれてRickettsia japonica感染する日本紅斑熱、ツツガムシに噛まれてOrientia tsutsugamushi感染するツツガムシ症の2つです。両者とも発熱,・発疹・刺し口を3主徴で、感染症法(後述)ではすぐに届け出をする4類感染症です。なかなか臨床症状では鑑別できませんが、ともにリケッチア感染症なのでテトラサイクリン系抗菌薬を治療に使います。 ちなみに、蚊やダニが媒介となる感染症はいろいろあります。つい1~2年前に世間を騒がしたデング熱はヒトスジシマカ。熱帯地域に多いマラリアはハマダラカ。幼少期にワクチンを打つので発症はそれほど多くない日本脳炎はコガタアカエイカ。一方でダニについては上述のマダニが多いですが、このマダニでは重症熱性血小板減少症候群(SFTS)という恐ろしい病気も感染しうるので、くれぐれも山野に出るときは防御策を忘れないようにしましょう。 ********************************** 【感染症法】 感染症は他者に病原体を移しうるものなので、その感染拡大予防のために「診断したら最寄りの保健所を介して都道府県知事に届け出なさい」という“感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律“、略して感染症法があります。 1類から5類まで決められていて、ポイントそしては1~4類は「診断後すぐに届け出る」もので、5類は「診断後7日以内に届け出る」ものです(多少の例外はあります)。 どんな感染症が分類されているはgoogleで調べたら出てくるのですが、例えば1類感染症はエボラ出血熱、クリミア・コンゴ出血熱、天然痘、南米出血熱、ペスト、マールブルグ病、ラッサ熱と確認されたら間違いなく全国ニュースで報道されるレベルの激ヤバ感染症ばかりです。 さて、出題は「これってすぐ届け出なければいけないものなのかどうか」っていうものが頻出です。そこで、ちょっと趣向を変えて、クイズ形式で行きたいと思います。 《クイズ!これってすぐ届け出なきゃならんのでしょうか?》 (1) インフルエンザ(ご存知のとおり。昨冬はかなり感染が拡大していました)(2) 腸管出血性大腸菌感染症(俗に言う「O-157」です。集団感染がたまにニュースになってますね)(3) 結核(昔ほど死亡者数はいなくなったけど、今でも感染者は多くいます。“過去の病気”ではありません)(4) 麻疹(俗に言う「はしか」。よくニュースになってますね。)(5) 風疹(妊婦が感染すると胎児奇形が生じるので、要注意です)(6) A型肝炎、E型肝炎(以前ブログにも紹介しましたが、覚えてますか?)(7) B型肝炎、C型肝炎、D型肝炎(これもブログ、ちゃんと覚えていますか?)(8) 日本紅斑熱(先ほどご紹介したダニからの感染症)(9) 侵襲性髄膜炎感染症(名前からするとヤバそうな雰囲気があります)(10) クロイツフェルト・ヤコブ病(一般の方にとっては「?」ですが、プリオンと言う細菌ともウイルスとも違う特殊な病原体の感染症で、感染すると脳みそがやられます)(11) レジオネラ感染症(温泉とか言ったことのある人が肺炎になると、これの感染を考えます)(12) 後天性免疫不全症候群(エイズのことです。性感染症としては脅威的です。)(13) 梅毒(これも性感染症の代表で、今では患者数が増えてきているようです。結核同様、“過去の病気”ではありません) 答えは今回のブログの最後で。 ********************************** 【真菌感染症】 真菌というのは要するにカビです。水虫とか爪白癬といった皮膚に感染するものは塗り薬などで対応しますが、免疫力が低下した人にこれが感染して内臓をやられると厄介な事この上無い状態となります。 出題されやすいのはカンジダ感染症で、とくにカンジダ眼症を引き起こすリスクがあるので、眼科にコンサルテーションすることが大事だ~・・という問題をみました。それと細菌のグラム染色同様に、真菌も染色して顕微鏡でみるので、その形状を覚えておく必要があります。真菌は大別して酵母様真菌(アスペルギルスやムコール)と糸状真菌(カンジダ、クリプトコッカス)があります。一般的に糸状真菌の方が治療がしにくく、抗真菌薬でも糸状真菌に効かないものがあるので要注意です(フルコナゾールとフルシトシン)。。 ********************************** 感染症ほんとありふれているのですが、世の中にはどハマりしてマニアみたいな先生がいる領域なので、かなり奥深い世界です。 ただ、認定内科医試験はそこまでマニアな出題はされず、基本的知識として勉強しておかなければならないことが出題されますので、ご安心を。  《クイズの解答》●すぐに届け出なければならないもの(2) 腸管出血性大腸菌感染症…3類に分類されています。(3) 結核…2類に分類されています。H29年の発生数はなんと199件。(4) 麻疹…分類上は5類ですが、例外的にすぐ届け出る。(5) 風疹…麻疹同様です。(6) A型肝炎、E型肝炎…4類に分類されています。(8) 日本紅斑熱…その他のダニ感染症の多くもすぐ届け出ましょう。(9) 侵襲性髄膜炎感染症…じつは5類なのだけど、例外的にすぐ届け出る。(11) レジオネラ感染症…免疫不全者の場合には、肺炎の劇症化と多臓器不全が起こることがあります。 ●7日以内に届け出るもの(1) インフルエンザ…ちなみに鳥インフルエンザや新型インフルエンザは例外。(7) B型肝炎、C型肝炎、D型肝炎(10) クロイツフェルト・ヤコブ病(12) 後天性免疫不全症候群(13) 梅毒 

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